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「いかがでしたか?」に変わる新しいキュレーションの末尾表現の行方1/4

 僕は,インターネットが大好きだ。特にキュレーションサイトが大好きだ。手っ取り早く情報が手に入るし,深い情報への入り口も示してくれる。「広げる」「深める」という二大知識欲求を同時に満たしてくれるからだ。

 

 特にグッとくる言い回しは,やはり『〜n選』と『いかがでしたか?』の2つだ。初めての末尾のお決まりの表現。『〜n選』には文句はない。nに任意の数を入れるだけでそれっぽく聞こえるし,選択肢がある程度絞られていた方が読み手として読みやすい。このnの数値についてはいつか最大値を検証したいと思っている。

 

 しかしなんといっても,「いかがでしたか?」という表現が好きだ。「いかがでしたか?」と検索をかけるとトップでキュレーションサイトでの「いかがでしたか?」を糾弾するページが出てくる。

 

news.allabout.co.jp

 

 

 

 この記事が,2014年の記事であるにもかかわらず未だに検索のトップに出るということが,ネwebでの「いかがでしたか?」のウザさ,それと同時に影響力や浸透した表現になっていることがわかる。ここまで人々に(ウザいという感情であれ)共感を呼ぶこの表現はもはや大ヒットな表現と言っていいのではないだろうか。

 

 

 加えて,2017年の僕からすれば「いかがでしたか?」もはや一周回って,懐メロ的に,かわいらしい,表現に思えてくる。そこで,僕は①「いかがでしたか?」の今昔から入り,②「いかがでしたか?」のねらいを僕なりに解釈して,③キュレーションサイトの末尾表現の未来を勝手に考えたい。願わくば,大学に所属する文学部とか社会学部とかに所属する学生がインターネットにおける末尾表現かなんかのテーマで卒論を書く際のアイデアにでもなればいいのではないかと思う。書きたいことが多すぎるので今回は1まで。

 

 

 

▼目次

1.問うては逃げるはよく分かる

 ①逃げ問いの元祖は?

 ②逃げ問いの本質は?

↑今回はここまで。

 

2.アクティブラーニングの視点から見る「いかがでしたか?」のねらい

 ①「いかがでしたか?」は思考ツールである

 ②「いかがでしたか?」の形骸化

 ③情報の目的地はwebではなく読み手

3.選択肢という選択

 ①新しいスタイル①読み手に自己評価させる

 ②ダブルバインド

4.終わりに

 

1.問うては逃げるはよく分かる

①逃げ問いの元祖は?

 僕は星野源さんが大好きだ。ライブにも行く。僕が星野源さんのことが好きだなと思ったのは5,6年くらい前のことだ。そして,時を同じくして星野源さんが下北で歌い,人を感動させ,ソロ活動を始めたあたりからこの問いをよく目にするようになったと記憶している。

 

 

 そんな,僕のとっての逃げ問いの初出はn選の原型である「〜8パターン」のような記事。なぜ,「〜選」は手垢にまみれた表現にも関わらず生き残りこの表現は糾弾されたかも興味深い。

 

 さて,この表現の初出はいつ,どこで,誰によってのものなのだろうか。手垢のついて表現だし,「いかがでしたか? 初出」で検索を変えれば僕のような興味や疑問を抱いて似たような題材で記事を書いた人がいるのではないかと思い気楽に検索をかけた。相変わらず「いかがでしたか?」を糾弾するブログばかりである。

 

 この表現を2010年代前半に流行ったものとして仮定して,その頃の記事を検索するとこの表現とは違う実はもう一つの「いかが」が散見された。例に挙げるとこのような文末表現である。

www.sugoren.com

この他にも「〜してみては,いかがでしょうか。」という文末表現はいくつか見受けられた。他にも様々な表現が見受けられるが,ここで私が気づいたことはどのような表現でも共通して読み手に対して問いを発して終わる形の末尾表現が多い傾向であることである。

 

 

②逃げ問いの本質は?

 しかし,これはよくわかる。問うては逃げるはよくわかるなのである。僕もよく逃げ問いを経験した。それは大学学部時代の講義である。必ず感想を書かされるのである。講義を聞いた後の感想,つまり情報を与えられた後の「いかがでしたか。」なのである。当時は単位目的の授業で,講義内容をインプットするつもりもなく感想を書かされても面倒なだけであった。

 

 だから,キュレーションサイトしかり,興味のない講義の感想しかり,読み手また学習者の反感を買いやすいのだ。しかし,なぜ反感を買ってまで問うのかそこには情報の定着・拡散を誘うための仕組みがあるのだ。

 

 

 政府や公的機関の情報が正しく格が高い問いうわけではないけれども,文部科学省の資料でもアメリカのデータを引用して学びの定着率の高い学習方法の最高位として人に教えることを挙げている。

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  人に教える,つまり相手意識を持ちつつアウトプットすることが一番定着するのである。しかも,教えるということはもう一つの機能がある。それは情報の拡散である。問うことによって情報の定着と拡散を同時に行える問いうわけだ。

 

 

 残念ながら,「いかがでしたか?」の初出を調べるには腰を据えて時間をかけなければならなさそうだ。しかし,なぜキュレーションサイトが末尾に問いかけてくるのか,その仕組みが明らかになった。それは,情報の定着と拡散のためである。

 

 

 また時間ができたら次は,目次の2を。「いかがでしたか?」を問いとして捉えたい。